「採用サイトを運営したり、求人広告を出しているのに、なかなか応募者が増えない……」
そんな悩みを抱えている方におすすめなのが、採用ランディングページです。
採用ランディングページは、採用を目的とした単体のウェブページのことを指します。採用LPという略称で呼ばれることも多いです。
この記事では、採用ランディングページのメリット、デメリットを踏まえた上で、作り方のポイントなどを紹介します。
採用ランディングページとは
採用ランディングページとは、求人紹介への応募や問い合わせを促す、1ページのみで完結したウェブページです。
特定のアクションをとることを目的とした縦長構造のウェブページを、ランディングページと呼びます。採用に特化したランディングページが、採用ランディングページです。
採用サイトとよく似ていますが、異なる点として以下の2点が挙げられます。
- ページ数
- 構成
採用ランディングページが1ページで完結したものとなっているのに対し、採用サイトは、複数のページから成り立つことが一般的です。
このページ数の違いが、構成の違いにもつながります。
採用ランディングページは、会社の紹介から応募エントリーまですべて1枚のページで完結されています。
対する採用サイトは、「会社概要」「職種紹介」「募集要項」等のトピックごとに、それぞれページが作られていることが多いです。
採用ランディングページを制作する5つのメリット
採用ランディングページのメリットとして、以下の5点が挙げられます。
- コストを抑えられる
- デザインに制約が少ない
- 応募までの離脱を防ぎやすい
- 母集団形成につながる
- 効果測定が容易・改善がやりやすい
採用ランディングページは1ページで完成するため、作成にかかる費用も比較的抑えることができます。
既存の企業ホームページから独立したページなので、デザインも独自のものにすることが可能です。
また、ユーザーは採用ランディングページを読む際、上から順に読み進めることになります。つまり、企業の意図した通りの順に、情報を見ていくことになるのです。そのため、ユーザーを応募までうまく誘導することが可能となり、ページからの離脱を防ぐことができます。
このメリットは、採用の母集団形成にも効果的です。採用サイトを見るだけでは決心がつかなかったユーザーに、応募を促すことが可能となるからです。
効果測定が容易で、改善がやりやすいという点も、採用ランディングページのメリットとして挙げられます。「ヒートマップツール」という、ユーザーの行動を可視化するツールを使えば、ユーザーが離脱した場所やよく見ている部分がわかるため、速やかに改善できます。
採用ランディングページの3つのデメリット
採用ランディングページのデメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- 掲載する情報に取捨選択が必要
- 導線設計に工夫が求められる
- 長期的な効果測定と改善が不可欠
採用ランディングページは1ページで完結したものとなるので、掲載できる情報量には限度があります。網羅的にあらゆる情報を載せることは諦め、重要度の高い情報に絞らなければいけません。
ユーザーに応募を促すという採用ランディングページの目的を達成するためには、導線設計に工夫が求められます。ユーザーを応募というゴールに誘導できるように、人間の心理や行動を分析した上で導線を設計しないと、効果を高めることはできないからです。
採用ランディングページは、完成してからも手間がかかります。明確な目的のために制作するウェブページであるため、たびたび効果測定を行い、改善を繰り返さなければいけません。
採用ランディングページの作り方4ステップ
採用ランディングページの制作は、以下の流れで進みます。
- ターゲットを決める
- 記載する情報を集め、構成を決める
- コンテンツを作成する
- 全体の流れを整える
順番に見ていきましょう。
1,ターゲットを決める
制作にあたって、まず最初にやらなくてはならないのは、ターゲットを決めることです。採用において求める人物像を徹底的に具体化しなければいけません。
まずは、年齢や趣味、家族構成など、細部まで徹底的に定めたペルソナを作りましょう。
2,記載する情報を集め、構成を決める
次に、そのペルソナに沿って、ユーザーニーズを満たす情報を集めることが必要です。ユーザーの立場に立ち、どのような情報を求めて採用ランディングページを訪れるのか分析しましょう。
記載する情報が集まったら、構成を決めます。
トップから「キャッチコピー」、「会社の特徴」、「求める人物像」、「選考フロー」といった順に主要情報を並べるのが一般的です。FAQや動画も入れるとなお良いでしょう。
3,コンテンツを作成する
構成が決まったら、コンテンツの作成に取り組みます。きちんとユーザーニーズを満たす情報を盛り込みながら、各コンテンツを作成することが重要です。
企業側からの一方的な情報提供のページにならないように、注意しましょう。
4,全体の流れを整える
一通り作成が終わったら、上から順に読んでみて、違和感がないか確認してみてください。
採用ランディングページは、採用サイトのようにトピックごとにページが分かれていないため、最後まで自然な流れで読めることが重要となります。
効果を高めるポイント
採用ランディングページの効果を高めるためには、以下のポイントに注意を払ってください。
- ブランドに合ったファーストビュー
- 見出しで分かりやすい内容を付ける
- 強みを分かりやすく訴求する
- スマホでの読みやすさを重視する
順番に見ていきましょう。
1,ブランドに合ったファーストビュー
ページを開いたとき、真っ先に目に入る箇所をファーストビューと呼びます。
ここでの離脱を防ぐために、ユーザーに強いインパクトを与えるファーストビューにすることが重要です。
会社のブランドに合ったキャッチコピーと画像を選定し、ファーストビューを作りましょう。
2,見出しで分かりやすい内容を付ける
章や節の見出しは、要点を分かりやすく簡潔にまとめたものにします。1枚のページですべての内容が完結しているため、見出しでコンテンツの区切りをわかりやすく示す必要があります。
これによって、ユーザーのスクロールが促され、離脱が防がれることになるのです。
3,強みを分かりやすく訴求する
採用ランディングページでは、掲載する情報を絞り、文量が多くなり過ぎないようにしなければいけません。自社の強みを訴求することを意識して、情報と表現を選ぶことが必要です。
ユーザーに応募の意欲を起こさせるようなコンテンツに仕上げましょう。
4,スマホでの読みやすさを重視する
スマホから採用ランディングページを閲覧しているユーザーは非常に多いです。
そのユーザーたちを離脱させないように、ページをスマホ対応にすることは必須です。
スマホにも対応している採用ランディングページの特徴として、以下の2点が挙げられます。
- スクロールする手間を省く
- 画像を横に並べない
各コンテンツに飛べるようにメニューボタンを設ける、エントリーボタンをページの下に配置するなど、スクロールをする手間を省く工夫は重要です。
また、画像を横に並べて掲載することを避けることで、画面が縦長のスマホでも見やすくなります。
採用メッセージの伝え方
採用メッセージも企業の価値観やビジョンを分かりやすく伝える有効な手段となります。
求職者に対して素早く自社の魅力を伝え、自社がその人のキャリアと生活にどのように貢献できるのかを具体的に伝えることで、企業と求職者との良好なコミュニケーションを築くことが可能になります。
企業のビジョンは必ず共有する
企業のビジョンは企業が目指す将来像であり、それが働き方や取り組み方を左右するのです。
企業としては、そのビジョンの下で一緒に成長していく人材を求めているのです。その想いを具体的に伝えることで、企業と求職者の価値観が合致する可能性が高まります。
また、ビジョンの共有は、求職者が自身のキャリアパスを考える上でも重要な情報提供になるのです。
働く環境の良さを具体的にアピールする
求める人材のスキルや経験、待遇などの情報も重要ですが、それだけでなく働く環境のアピールも採用メッセージに含めることが大切です。
具体的な業務内容、職場の雰囲気、働くメンバーや部署の雰囲気、キャリアプラン、福利厚生など、臨場感あふれる情報が求められます。
それは、求職者にとっては自身が具体的にどのような環境で働くのかを想像しやすくするための大切な情報です。そのため、具体的でわかりやすいアピールで、応募者の意識や行動に大きな影響を与えることも重要なコンテンツとなります。
まとめ
採用ランディングページ(採用LP)は、企業が求職者に対して自社の魅力を伝え、採用を目指すための専用ページのことを指します。
組織のビジョンや働く人間像、募集職種の情報など、求職者が知りたいと思う情報を網羅的かつ分かりやすく提示することが求められます。
採用ラディングページは、求職者が初めて企業を知る窓口ともなりますので、その役割は非常に重要です。その効果を十分に発揮するには、しっかりと工夫して制作をする必要があります。
求人に対する応募数にお悩みであれば、ぜひご相談下さい。