古都・奈良の冬の風物詩「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」。
深く青い瑠璃色のイルミネーションで埋め尽くされた広い庭園に、荘厳美麗な雰囲気を感じる世界遺産の数々。
思わずため息が出るその美しさは、カップル・ご夫婦・家族連れにおすすめです。
今回は、なら瑠璃絵の料金をはじめ、花火・プロジェクションマッピング・夜間拝観など、なら瑠璃絵の魅力を解説します。来場を検討されている方は参考にしてみてくださいね。
なら瑠璃絵とは
「しあわせ回廊 なら瑠璃絵(読み方:ならるりえ)」は、例年2月8日〜14日に行われる人気のイルミネーションイベント。
冬の奈良を盛り上げようと2009年に開催以降、例年30万人以上もの来場者を迎えます。
なら瑠璃絵は、世界遺産である春日大社・興福寺・東大寺の三社寺を、瑠璃色にちなんだ「青い光」でむすびます。
青いグラデーションで埋め尽くされた奈良公園一帯と、世界遺産がもつ崇高な雰囲気が融合し、見る人に感動と温かい心の灯をともすことでしょう。
なお、瑠璃とは仏教でいう七宝などの宝石のうち唯一「青い」宝石のこと。春日大社は瑠璃灯籠(るりとうろう)、正倉院は瑠璃杯(るりはい)が納められるなど奈良とつながりの深い宝石です。
これらの由来から、瑠璃をモチーフに青に染まる古都・奈良の風景を絵画になぞらえ「なら瑠璃絵」と称されるようになりました。
なら瑠璃絵のスケジュール・料金
【スケジュール】
◇期間 2024年2月8日(水)~14日(火)
◇点灯 18:00〜21:00
◇夜間拝観 17:00~20:00
◇場所 奈良公園・春日大社・興福寺・東大寺
【料金】
各種イベントによって異なります。下記一覧表を参考にしてください。
イベント内容 | 料金 |
①オープニングセレモニー※初日のみ開催 | 無料 点灯式参加者先着50名にしあわせココアと冬七夕ロード入場券(花たんざく)プレゼント。 |
②夜間拝観 | ◆春日大社御本殿特別参拝料 500円 国宝殿入館料 1,000円 ◆興福寺東金堂拝観料 大人300円 ◆東大寺無料(外側からの拝観) |
③光の演出 | 無料 |
④夜参り提灯 | 無料 |
⑤冬七夕ロード | 花たんざく大人500円 小学生以下無料 |
⑥瑠璃絵マーケット | フード・ドリンク代 |
⑦しあわせココア | 飲料 500円粉末 大 2,000円 小 500円 |
⑧バースデーイベント(花火)※最終日のみ開催 | 無料 |
なら瑠璃絵の見どころ
見どころは花火・プロジェクションマッピング・三社寺の拝観です。毎年、花火を楽しみにしている方もいると思いますが、2024年はプロジェクションマッピングも催されます。詳しく見ていきましょう。
花火のおすすめビュースポットとは?
なら瑠璃絵の見どころの一つである花火が打ち上げられます。これを楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
もちろん無料でご覧になれます。約10分間という短い時間ですが、内容は期待以上。イルミネーションとのコントラストも、写真に映えそうですね。
奈良で生まれた鹿キャラクター「ロク」をかたどった花火も打ち上げ予定なので、お子さまが見ても楽しめる内容となっています。
◇奈良公園バースデー花火 ※荒天中止時、順延なし
2月14日(水)19時~バースデーイベント
19時30分〜約10分間の打上げ
◇おすすめビュースポット
プロジェクションマッピング
今年初の試みとなるプロジェクションマッピング。奈良芸術短期大学の学生主催、春日大社国宝殿を光の演出で彩ります。
なお、プロジェクションマッピングとは、建物などをスクリーンとして映像を投影し、表現やパフォーマンスを行うこと。平面ではなく立体物や空間に映像を映し、インパクトやスケール感ある演出で観客を楽しませることができます。
※開催については要確認(詳細は決まり次第SNS・HPで随時お知らせ)
→なら瑠璃絵プロジェクションマッピング試写会動画はこちら
東大寺
奈良時代、聖武天皇が当時の国力を尽くし建てた寺が東大寺です。奈良の大仏は彫刻分門の国宝に指定されており、いまや世界中から人々が訪れています。
一方で、貴重な文化遺産である建造物・仏像を多く所有することでも有名です。世界最大級の木造建築「東大寺大仏殿」、奈良時代に創建された「南大門」、国宝指定で8mを超える「金剛力士像」などがよく知られています。
興福寺
興福寺は、三面六臂(さんめんろっぴ)をもつ「阿修羅像」、50mを超える木造建築「五重塔」が有名です。
その歴史の始まりは飛鳥時代、「大化の改新」を行った藤原(中臣)鎌足が病に伏し、妻が夫の平癒を願い建立されました。
平安時代には、同じく藤原一族の神社である「春日大社」を支配するほどに繁栄します。
明治維新後「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」により勢力は衰えますが、多数の仏教美術・仏像が保存され、現在でも日本有数の観光名所として知られています。
春日大社
春日大社は、平城京の守護と国民の繁栄を祈願するために奈良時代に創建されました。
藤原一族の氏神として発展した春日大社は興福寺とも関係性が深く、平安時代以降も高い地位を保ち続けます。
現在、約30万坪の春日大社は世界遺産に指定され、東大寺・興福寺と並んで観光地として名高い存在です。
春日大社国宝殿には、古来より多くの貴族が参拝し神様へ奉納してきた「御神宝」が所蔵され、その数は3,000点に及びます。
なら瑠璃絵のイベント内容
イベントは以下の8つです。
- オープニングセレモニー
- 夜間拝観
- 光の演出
- 夜参り提灯
- 冬七夕ロード・花たんざく販売
- 瑠璃絵マーケット
- しあわせココアの販売
- 奈良公園バースデーイベント
順に見ていきましょう。
オープニングセレモニー
オープニングセレモニーの点灯式に参加すると、先着50名に以下の特典があります。
- しあわせココア(500円相当)
- 花たんざく(500円相当)
花たんざくは、後述の「冬七夕ロード」の入場券です。ぜひ初日から参加してみてくださいね。
夜間拝観(春日大社・興福寺・東大寺)
三社寺の夜間拝観は、公式サイトで日時を事前に確認のうえ、幻想的な雰囲気をゆったりと楽しみましょう。
◆春日大社◆
春日大社では、御本殿の夜間参拝のほか、石燈籠と釣燈籠に浄火が灯され情緒的な光景を見ることができます。
国宝殿特別展は、世界的な現代美術作家の杉本博司氏によるもの。春日信仰の名品のほか、新作も公開されるので楽しみですね。
◆興福寺◆
世界遺産五重塔の美しく浮かび上がる姿をぜひ見に行ってみてください。
◆東大寺◆
大仏殿が色鮮やかにライトアップされる一方で、金剛力士像は厳かに、迫力満点に照らしだされます。大仏殿には入堂できないため、中門「外側」から拝観します。
光の演出
光の演出では、三社寺をむすぶ街道がライトアップされます。例年工夫を凝らした仕様で、過去にはミストとレーザーの光の演出、七色に灯した提灯、写真のような光のオブジェなどがありました。
2024年はどのような景色となるのか楽しみですね。
夜参り提灯
瑠璃絵ナビゲーターが会場を案内してくれます。
参加は無料、約30分かけて片道を歩きます。
提灯の光を感じながらより深く奈良を知りたい方におすすめです。ご家族やご夫婦で参加されてみてはいかがでしょうか。
詳しいルートはこちらから
冬七夕ロード
庭園イルミネーションを見るには「花たんざく」が必要です。
オープニングセレモニーの点灯式に参加すると先着50名に配られますが、それ以外にも
連日17時50分から先着50名へ無料配布されます。無料配布終了の場合は購入しましょう。
庭園に一歩入ると、無数に敷き詰められた瑠璃色の光で魅力的な冬の奈良を体感することができます。
現実からかけ離れた美しい光景は、人々の心に光をともしてくれるでしょう。
瑠璃絵マーケット
温かいフードやドリンクで冷えた体を温めましょう。ラーメンやココアをはじめ、多くの屋台が並びます。夕飯の時間帯は混雑しますので早めの利用がおすすめです。
奈良春日野国際フォーラムの前庭石畳にて行われます。
しあわせココアの販売
1615年創業・黒川本家による、奈良・吉野の本くず入り「しあわせココア」。美しい光に包まれながら身も心も温まりましょう。
自宅用に粉末タイプも販売しています。
黒川本家ホームページはこちら
奈良公園バースデーイベント
2月14日は、奈良公園143歳の誕生日。Jリーグチーム「奈良クラブ」を迎え、カウントダウンイベントを実施するので盛り上がりそうですね。
奈良で生まれた鹿キャラクター「ロク」のデザイン花火も打上予定のため、お子さま連れの方にもおすすめです。
なら瑠璃絵は予約できる?
なら瑠璃絵は予約制ではなく、当日に券売所にて購入します。
赤ちゃん連れや車椅子の方は、事前に以下の案内図でおむつ替えの場所や車椅子対応のお手洗いをご確認ください。
【境内案内図】
◇東大寺
◇春日大社
◇興福寺
なら瑠璃絵のアクセス
開催期間中は周辺道路が非常に混雑します。会場へはなるべく公共交通機関をご利用ください。専用駐車場はありません。
- 電車……大阪方面から:
JR大和路快速または近鉄電車でJR奈良駅・近鉄奈良駅下車。所要時間約40〜50分。
- バス……近鉄奈良駅・JR奈良駅とも、春日大社本殿行・市内循環・高畑町行に乗車。
- 自転車……登大路園地駐輪場もしくは浮雲園地駐輪場を利用。いずれも無料。
なら瑠璃絵公式情報はこちら
公式サイトでは、各種イベント情報や最新情報も掲載されていますので、随時チェックしてみることをおすすめします。
くわしい情報はこちらから